コウモリが1匹いたらヤバいのか、他にもいて複数いるのか、見過ごしても大丈夫か詳しく解説していきます。
コウモリを見かけた場合には、どうやって対処すればいいのでしょうか。
コウモリが1匹いたらどうするべきか
家の中や屋根裏でコウモリを1匹見かけた場合、驚くかもしれませんが、1匹で済むことはほとんどありません。コウモリは通常、群れで行動する動物で、繁殖力も強いため、1匹を見かけた段階で早急に対応する必要があります。特に日本に生息する「アブラコウモリ」は、住宅地に住み着きやすく、天井裏や換気口の隙間などに巣を作る習性があります。
なぜ1匹だけではないのか?
コウモリは夜行性で、昼間は小さな隙間に隠れていることが多いため、1匹だけを確認したからといって安心できません。実際には屋根裏や壁の中に数匹、あるいはそれ以上の個体が潜んでいる可能性があります。彼らは非常に柔軟で、小さな隙間から容易に入り込むことができるため、見過ごすと大きな被害につながることがあります。
複数のコウモリがいる可能性とその理由
コウモリは狭い隙間でも簡単に入り込めるため、1匹見かけた場合はその周辺に複数のコウモリが生息していることがほとんどです。特に、以下の場所に住み着きやすい特徴があります:
- 屋根裏:天井裏の隙間や梁に巣を作り、昼間は休息、夜になると餌を探しに外へ飛び出します。
- 換気口やシャッターの隙間:3cm程度の小さな隙間でも侵入できるため、これらの場所をチェックすることが重要です。
コウモリは集団で暮らし、繁殖のために同じ場所に戻ってくる習性があります。また、コウモリの糞や尿の臭いは、他のコウモリを引き寄せる効果があり、1匹が住み着くと複数のコウモリが巣作りを開始することが多いです。
コウモリを放置するリスク
コウモリを放置することによるリスクは多岐にわたります。以下のような被害が生じることが考えられます:
感染症のリスク
コウモリは、狂犬病やハンタウイルス、日本脳炎などの病原体を持っていることが知られています。特に噛まれたり、引っ掻かれたりした場合、感染症にかかるリスクがあります。また、コウモリの糞には「ヒストプラズマ菌」というカビが含まれており、これを吸い込むことで「ヒストプラズマ症」という肺炎を引き起こす恐れがあります。
建物の損傷
コウモリの糞尿は腐食性が高く、天井や壁を傷める原因となります。放置すると、家の劣化が進み、最悪の場合は構造的なダメージを引き起こすこともあります。また、コウモリが換気扇やエアコンの通気口に入り込むと、機器が故障するリスクもあるため、早急な対応が必要です。
精神的ストレス
家にコウモリが住み着くと、夜間に活動音が聞こえたり、悪臭が漂ったりすることで住民にストレスを与えます。これにより、睡眠の質が低下したり、不安感を抱くことも少なくありません。
効果的な駆除と予防策
コウモリを見かけた場合、放置せずに早急に対策を講じることが重要です。以下は効果的な対策の一部です。
侵入経路を塞ぐ
コウモリは非常に小さな隙間から侵入できます。まず、屋根裏や換気口、シャッターの隙間など、彼らが入り込む可能性のある場所を特定し、シール材やネットで封鎖することが推奨されます。
忌避剤を使用
コウモリは強い臭いに敏感なため、ハッカスプレーや市販の忌避剤を使用することで追い出すことができます。特にハッカスプレーは自宅で簡単に作れるため、手軽な対策として効果的です。
ハッカスプレーの作り方
- 無水エタノール(10ml)にハッカ油を20~30滴入れる。
- それに精製水(90ml)を加えて混ぜる。
- これをコウモリの住み着いている場所にスプレーします。
自力対策と専門業者の役割
自力で対策を行うことは可能ですが、コウモリは鳥獣保護法で守られているため、適切な駆除を行う必要があります。無闇に捕獲すると法的な問題が発生する可能性があるため、専門業者に依頼するのが最も安全で確実です。
専門業者のメリット
- 確実な駆除と再発防止:専門業者は侵入経路を特定し、効果的な駆除方法を提供します。また、再発防止のための措置も講じるため、長期的な安心が得られます。
- 健康リスクの回避:プロは防護具を使用し、糞尿の清掃や除菌も行うため、感染症のリスクを最小限に抑えられます。
コウモリ駆除後の注意点
駆除が完了した後も、家の周囲や内部を定期的にチェックすることが重要です。以下の点に注意しましょう:
- 侵入経路の再確認:封鎖した箇所が再び開いていないか定期的に確認します。
- 糞尿の清掃と除菌:糞尿が残っている場合、早急に清掃し、カビや病原体が発生しないようにしましょう。防護具を着用したうえで行うことが大切です。
コウモリの被害を放置せず、早めの対策を心がけることで、健康や住環境への影響を最小限に抑えることができます。