コウモリは住宅や商業施設の屋根裏や軒下に住み着きやすく、その結果、健康被害や建物の劣化といった問題を引き起こします。
本記事では、コウモリを屋外に寄せ付けないための具体的な方法を、詳しく解説します。
目次
コウモリが寄り付く理由と主な被害
コウモリが好む環境とは
- 隙間が多い場所
コウモリは非常に小さな体を持っており、1~2cmの隙間さえあれば簡単に侵入してきます。特に屋根の瓦の隙間や換気口、壁の亀裂などはコウモリが入り込みやすいポイントです。そのため、これらの隙間を見逃さずに封鎖することが重要です。 - ぶら下がる場所
コウモリは逆さまにぶら下がる習性があります。軒下や物干し竿、屋根裏の梁など、ぶら下がりやすい場所が多い家はコウモリにとって非常に魅力的です。 - エサとなる昆虫が多い環境
コウモリは主に蚊や蛾、ハエなどを食べて生活しており、これらの虫が多い場所に集まります。特に、庭に水たまりが多い場合は、蚊が発生しやすく、コウモリのエサ場となる可能性が高まります。
コウモリが引き起こす被害
- 健康被害
コウモリのフンにはダニや寄生虫が含まれており、これが人間に感染すると皮膚炎や喘息、アレルギーを引き起こすリスクがあります。また、フンや尿からは強烈な臭いが発生し、住環境が悪化する原因にもなります。 - 建物への影響
コウモリのフンや尿は酸性を帯びているため、屋根材や天井の腐敗を引き起こし、建物が劣化します。最悪の場合、天井が落ちるなどの深刻な被害に発展することもあります。
コウモリを寄せ付けないための具体的な対策
侵入経路を封鎖する方法
隙間の封鎖が最優先
- 金網やシーリング材で隙間を封鎖
コウモリは1~2cmほどの隙間からでも侵入できるため、屋根や壁、換気口などの隙間を見つけ次第、金網やパンチングメタル、シーリング材で封鎖しましょう。特に屋根の瓦や配管周辺は侵入口として狙われやすいため、しっかりと点検することが大切です。 - 防虫パテの活用
小さな隙間には、防虫用のパテや補修剤を使って埋めることが有効です。これにより、コウモリが侵入する可能性を減らせます。
コウモリを遠ざけるアイテムと技術
忌避剤の使用
- ナフタリン錠剤
コウモリが嫌うナフタリン成分を含む錠剤を、コウモリが集まりそうな場所に設置するのが有効です。ただし、ナフタリンは人間にも有害なので、使用には十分注意が必要です。 - ジェルタイプの忌避剤
コウモリを遠ざけるために、ジェル状の忌避剤をトレーに入れて設置する方法があります。1年間ほど効果が持続するため、定期的な交換が必要ない点がメリットです。
超音波装置の導入
- 超音波発生装置
コウモリは超音波で飛行の際の障害物を感知しますが、別の超音波を発生させる装置を設置すると、コウモリが混乱し、寄り付かなくなります。ただし、長期間使用しているとコウモリが慣れてしまう場合もあるため、定期的に場所を変えるなどの工夫が必要です。
ハッカスプレーの使用
- ハッカ油を使った忌避スプレー
コウモリはハッカの匂いを嫌います。ハッカ油を精製水で希釈し、スプレーとして使用することで、簡単にコウモリを遠ざけることができます。さらに、ハッカはゴキブリやシロアリにも効果があるため、害虫対策にもなります。
光を反射するアイテムの設置
- 反射物の活用
DVDやアルミホイルのような光を反射する物を吊り下げておくことで、コウモリが警戒し、寄り付かなくなる効果が期待できます。
コウモリが住み着いた場合の対処法
住み着いたコウモリの追い出し方
- 安全に追い出す
コウモリが既に屋根裏や軒下に住み着いている場合は、無理に追い出すと感染症のリスクがあります。素手で触らず、手袋とマスクを着用して作業しましょう。 - 超音波や忌避剤の使用
住み着いているコウモリを追い出すには、超音波発生装置やジェルタイプの忌避剤を使うのが効果的です。これにより、コウモリが徐々に住みづらくなり、自発的に離れていく可能性が高まります。
専門業者に依頼する場合のメリットと注意点
専門業者の必要性
- プロの技術で根本解決
自分での対策が難しい場合、特に隙間の完全な封鎖が難しいと感じる場合は、コウモリ駆除の専門業者に依頼するのが最適です。専門家はコウモリの行動パターンや侵入経路を熟知しており、確実に問題を解決してくれます。 - 法的規制の遵守
コウモリは鳥獣保護法により、捕獲や殺処分が禁止されています。専門業者に依頼することで、法的なトラブルを避けつつ、適切な駆除方法を実施できます。