ハクビシンを見つけたらどうしたらいいのかを詳しく解説していきます。
また、ハクビシンに対してのNG行為と自分でできるやるべきことも合わせて紹介していきます。
ハクビシンとは
ハクビシン(学名:Paguma larvata)は、アジア全域に生息する夜行性の哺乳類で、雑食性の動物です。日本国内では、主に都市部や農村部に適応し、特に果物や野菜を好みます。都市部では、生ごみやペットフードを狙って家の周辺に現れることが増えています。
ハクビシンの主な特徴
- 体長は90〜110センチメートルとスリムで、尾が長い。
- 顔の中央に白い縦線があり、見た目が特徴的。
- 非常に高い場所を移動する能力を持ち、電柱や雨どい、さらには電線の上を歩くことも得意。
- 小さな隙間(8センチ四方)でもくぐり抜けて建物内に侵入する能力がある。
彼らは複数の「ねぐら」を持ち、住宅の天井裏や倉庫の隙間などに住み着くことがあります。特に冬季には、暖かい場所を求めて人の住む住宅に侵入しやすく、騒音や糞尿被害を引き起こすことがあります。
ハクビシンを見かけたときに絶対にやってはいけないこと
ハクビシンを見かけたときに、無知のまま行動すると逆に問題を悪化させる可能性があります。以下の行為は特に避けるべきです。
1. 無許可で捕獲すること
ハクビシンは野生動物として、鳥獣保護法により保護されています。許可なく捕獲したり、飼育することは法律で禁止されています。違法に捕獲を試みると罰則を受ける可能性があるため、必ず自治体や専門業者に連絡しましょう。
2. 近づいて触ること
ハクビシンは見た目こそ可愛らしいですが、野生の動物であり、病原菌や寄生虫を持っている可能性があります。特に、狂犬病やエキノコックスといった感染症のリスクがあるため、素手で触ることは厳禁です。また、攻撃されて怪我をする可能性もあるため、不用意に近づくことは避けましょう。
3. 餌を与えること
餌付けはハクビシンが人間の生活圏に定着する原因となり、さらなる被害を引き起こします。野生動物に餌を与える行為は避け、食べ物や生ごみを外に放置しないことが重要です。
ハクビシンを見かけたときにやるべきこと
ハクビシンを見かけた際には、適切な対処が必要です。以下は推奨される行動です。
1. 自治体や専門業者に連絡する
ハクビシンを自分で捕まえようとするのは非常に危険であり、違法です。まずは、お住まいの自治体に連絡し、指示を仰ぎましょう。多くの自治体では、専門業者と提携しており、ハクビシンの捕獲や引き取りを行っています。
自治体に報告する際には、目撃場所や被害状況を詳細に伝えることが重要です。具体的には、糞尿の痕跡、果物の被害、天井裏の物音などが確認できる場合、それを報告してください。
2. 侵入経路の確認と遮断
ハクビシンが侵入している場合は、侵入経路を見つけて塞ぐことが大切です。建物の隙間や換気口、窓の隙間などを確認し、修繕を行いましょう。侵入経路を塞ぐことで、再び被害に遭うことを防ぐことができます。
3. 専門業者に依頼する
ハクビシンを見つけたら、専門業者に依頼して捕獲してもらうのが最も安全です。専門業者は、合法的に捕獲できる許可を持っており、また適切な方法で動物を取り扱います。多くの自治体では、ハクビシン捕獲のための捕獲器の貸し出しサービスを提供しており、設置や管理は業者に任せることができます。
4. ハクビシンの侵入を防ぐための対策
ハクビシンの被害を防ぐためには、予防対策が不可欠です。以下のような対策を実施しましょう。
1. 建物周りの隙間を塞ぐ
ハクビシンは小さな隙間からも容易に侵入できます。特に、縁の下や換気口、屋根裏の隙間に注意し、きちんと塞いでおくことが重要です【6】【10】。目立たない部分でも侵入される可能性があるため、細かくチェックしましょう。
2. 庭木の剪定
ハクビシンは木登りが非常に得意です。庭木の枝を使って屋根やベランダに侵入する可能性があるため、定期的に枝を剪定して侵入経路を断つことが効果的です。
3. 食べ物や生ごみの管理
ハクビシンは雑食性で、果物や野菜、生ごみを好みます。特に果樹園や家庭菜園では、熟した果実を早めに収穫し、食べ残しや生ごみを外に放置しないことが重要です。生ごみは密閉できる容器に入れ、しっかりと管理しましょう。
専門業者への依頼と自治体のサポート
多くの自治体では、ハクビシンの被害を防ぐために対策事業を提供しています。江東区を例にとると、住民は対策事業の利用申請を行い、自治体の許可を得ることで、専門業者による現地調査や捕獲器の設置サービスを受けることができます。以下がその流れです。
- まずは自治体に申請書を提出します。
- 許可が下りた場合、専門業者が現地調査を行い、ハクビシンの痕跡を確認したら捕獲器を設置します。
- 捕獲器の設置後は、住民が捕獲器の管理と点検を行い、必要に応じて餌を補充します。
捕獲されたハクビシンは、専門業者が引き取り、その後適切な処置が施されます。この一連のプロセスは、住民が個別に動物を捕まえるリスクを回避し、適切に対処できる方法です。